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携帯に表示されている時刻は
AM8:25 遼はまだ石化したままピクリとも動かない。
「ちょっと!遼君?」
女性は、一向に石化が解けない彼の名をもう一度呼ぶ。
「はぇ?…あぁ、綾芽(アヤメ)さん。おはようございます。」
「……はぁ。おはよう、遼君。それより、仕度しなくていいの?遅刻しちゃうよ?」
『綾芽さん』と呼ばれた女性は小さなため息を吐いて遼にそう言った。
「え?遅刻ですか?大丈夫ですよ、だってまだ……」
いまだ寝ぼけているのか、遼は再び携帯へ手を伸ばし時間を確認しようとする―――
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