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「ちょっと待って!いいよそんな!先生、私一人で帰れます!!」
私は立ち上がりながら手を挙げつつ発言した。
ヤナハラ君が送るって言い出した事もびっくりだし、ヤナハラ君が家の近くに来るってのもやだ!
だって、ヤナハラ君なんて、クラスの縁側と呼ばれるぐらい穏やかな優しい良い人、ロマンチックパレスに近づけちゃ罰があたる!!
ってか、ヤナハラ君にまで軽蔑されたくないよ!!
まじ勘弁!!!
先生は困っているみたい。
まあ、うちの両親も仕事だし、先生達も忙しいし、他の女の子は送ってもらう男子が見つかったみたいだし。
ヤナハラ君が、僕じゃダメなの?というつぶらな瞳で私を見ている・・・。
や~め~て~、その小動物の瞳!
私が悪いみたいじゃん!!
ウルウルさせないでぇ!
見ないでぇ!
とうとう私はこんまけして、ヤナハラ君に家まで送ってもらう事になった・・・。
そうよ、ロマンチックパレスが見える手前で別れればいいんだから。
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