夏旅行 *美弥&弘人*

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海に近付くにつれ、 窓から漂う潮の香りが鼻をかすめ、 視界いっぱいに広がる海を目前にして 美弥のテンションは最高潮に昇った。 白いサテン地のスカートをヒラヒラさせて 早く早くと俺の腕を引っ張る。 もう言葉にならないほど可愛い。 だからこそ敏感に 周りの美弥を見る視線を感じ取り、 さり気なく威嚇しておく。 さすがにシーズンだからか、 快晴の海は人でいっぱいだった。 早く泳ぎたくてうずうずしている 美弥の手を引っ張って、 人の比較的少ない場所にシートを敷いて 準備を始めた。  
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