未来の君へ

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「私よりジョバンニが決める方が良いと思うわ」 そう言いながらザネリがあさっての方向を向く。 「そ、そんな……」 みんなが期待のめを僕に向けていた。 焦りながら何かないかと必死に考える。 すると……急に閃いたようにその言葉が頭をよぎった。 「……ネルー、ってどうでしょう?」 3人は一瞬目をぱちくりとさせた。 やっぱりダメかと下を向くと、3人は口々に口を開いた。 「ネルー、か……良いね」 カムパネルラのお父さんの言葉に顔を上げる。 「本当……素敵な名前をありがとう、ジョバンニ」 カムパネルラのお母さんの言葉に、今度はこっちが目をぱちくりさせる。 「ちょっと安直過ぎるような気もするけど……まぁ、良いんじゃない?」 そしてザネリの言葉を聞いて初めて嬉しさを実感した。
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