天使からの贈り物ー今いる場所ー

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一週間はあっという間に過ぎて、次の日曜日。 待ち合わせ場所に行くと、雛瀬はまだ来ていない。 まあ、少し早めに来過ぎたし、仕方ないか。 とか考えてたら、雛瀬がやってきた。 それも、いつもと比べて一段と可愛い格好で。 「風君、待った?」 「さっき来たところだよ。それにしても・・・」 「何?」 言い出しにくいけど・・・、勇気を出して言ってみる。 「その、可愛いなぁって・・・」 「え・・・。あ、ありがとう」 少し照れている。雛瀬の表情を見れば丸分かりだ。 だてに十年も幼馴染みをやってない。 「さ、行こうか」 「うん」 こうして僕らは遊園地へと向かった。 「さて、何から乗ろうか・・・」 「適当に空いてそうな所から乗らない?」 「それもいいかも」 とりあえず何も思いつかなかったため、雛瀬の提案を飲む事にする。 そして、ジェットコースターとかコーヒーカップとか、適当に乗っていった。 そして、昼食時。 「何食べようか?」 「私は何でもいいわよ?」 「僕も何でもいいんだけど・・・」 これじゃ、埒が明かない。 とりあえず、人の少なそうな所に入る事にした。 そして。 「あ、これおいしい♪」 「僕の方もおいしいよ、これ」 僕と雛瀬が食べているのは、オムライス。 しかも、とてもおいしい。 今までに食べた事がないくらいだ。   昼食を取り終わって、色々回っていたら、結構な時間が経っていた。 その間に、お化け屋敷とかに入ったりした。 雛瀬はお化けとかが苦手だったから、その怖がり様はすごかった。 「風君、私がお化け苦手なの知ってて入ったでしょ・・・」 「うん、まあ・・・」 「まあいいけど。じゃあ、最後はあれ乗らない?観覧車」 雛瀬が指差した方向にあったのは観覧車。 この観覧車、結構大きい。 一番上まで行ったら、景色が綺麗なんだろうなぁ。 「じゃあ、行こうか、観覧車乗りに」 「うん♪」
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