時計塔の約束ー希望の鐘ー

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テスト週間に入った。 私は毎日普段以上の勉強時間にほとほと疲れていた。 だから、おしゃべりをする気力もいまいち起きなかった。 「ヒナちゃん、お疲れみたいだね」 「何でテストとかあるのかしら・・・」 「先生たちの陰謀かなぁ・・・」 よく分からない会話だ・・・。 そんな会話くらいしか出来ないほど、私は疲れきっていた。 この時、テスト終了後に待っている出来事を、私はまだ、知らなかった。 その日、私が疲れきっていたからか、泉も美紀も理紗も、私の事を気にはしていてもあまり話しかけてこなかった。 「ヒナ、大丈夫?」 「一応はね・・・」 それぐらいで、それ以上話が続かない。 だからこそもあったんだろうけど・・・。   そんな感じで数日が過ぎた。 テストも何とか無事に済んだ。 だけど私は、ある問題を抱えていた。 ―此処のところ、疲れきっていたせいでろくに三人と話もしていなかった。どうやってあの三人の輪の中に入ればいいんだろうー そう、しばらく一緒にいなかったので、そんな気の迷いが出来てしまった。 「テスト、どうだった?」 「あんまり自信ないよ」 「難しかったよねぇ」 三人のそんな声が聞こえてくる。 だけど私は、今更どうやって話の中に入ればいいのか分からず、一人ただ立ち尽くすだけだった。   それは、数日経っても変わらなかった。 むしろ、状況は悪化した。 もう今更、あの三人の下には戻れない、そんな気がしていた。 私も話しかけないし、三人が話しかけてくることもない。 既に、孤立していた。 一日中一人だった。 だから休み時間は本を読んだりして気を紛らわせた。 もう、どうすればいいのか、私には分からなかった。 ただ一つ感じたのは、『寂しい』という事・・・。
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