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亮介に合わせてゆっくり歩き、ようやく『楠田家』と書かれたお墓まで来た
記憶を取り戻して初めて立つと、知らず知らず涙が溢れた
タマキ「ママ…パパ」
ほどかれた手で涙を何度も拭う
リョウ「ほら」
紙袋を渡した代わりにハンカチを手渡され、亮介は袋の中からお菓子を取り出して綺麗にした墓前にお供えをした
リョウ「珠己?」
手際よく用意をする亮介の手に握られた線香に火がつけられると、ユラユラと煙が揺れた
リョウ「泣いていいけど、言わなきゃいけない事があるだろ?」
頭を軽くコツンと叩き、線香を渡され頷き両親の前に膝まづくように座った
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