序章

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冗談じゃない、私はその時初めて彼を怒りました。自分自身軽いヒステリックを起こしていることに気がつきましたがそれでも落ち着いて話を聞こうなんて思いませんでした。 彼はそんな私に謝り続けました。どんなにひどいことを言っても彼はひたすら頭を下げ続けたんです。私が望んでるのは彼に謝ってもらうことじゃないのは自分でもわかっているのに、しばらくの間私は泣き、怒り続けました。 泣き止んで少し冷静になると、彼の目は私が見てきた何時よりも真剣に私を捉えていました。
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