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カラオケ店へ着くと、狭い個室へ案内された。
薄暗く、真ん中にテーブルがあり
テーブルを挟むようにソファーがあった。
二人は向かい合うように座ると、飲み物を注文した。
カラオケ店までの移動中に、すっかり打ち解けてしまい
私の緊張もなくなっていた。
注文した飲み物が来ると乾杯をした。
他愛もない会話を楽しむ。
歌手は誰が好きだとか、
誰の歌を唄ってほしいとか、
お互い唄い合ったりして楽しんだ。
アツキが唄い終わり、ふと曲が途切れた。
部屋が静かになる。
私は急いで曲を探した。
何故か沈黙が気まずくて、焦る。
「ねぇ。」
急にアツキが話しかけた。
「ん?何?」
相変わらず私は曲探しに夢中で手元を見たまま、返事をした。
しばらく間を空けて
アツキが言った。
「ハルカちゃんって、オレの初恋の子にそっくりなんだ。」
「え?」
顔が急に熱くなる。
鼓動が早くなる。
「だから最初、会った時ビックリしたよ-」
アツキはそう言いながら、照れくさそうに笑った。
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