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アツキに抱きしめられると、背が高い私でも
すっぽりと包みこまれた。
何とも言えない安心感があった。
だけど。
何も期待してはいけない。
今日限りの事。
時間が来たら、それぞれ戻って行く。
きっと
もう会う事もない。
今までだって、そうだったから慣れている。
帰りの車の中で、アツキが言った。
「また会ってくれる?」
「うん。」
笑顔で答える。
お互い社交辞令だと思った。
そして二人は別れた。
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