# 06

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永い沈黙の後 アツキが口をひらいた。 「ハルカ。ありがとう。オレもハルカが好きだ。」 「へ?」 驚いて顔を上げる。 アツキは私の髪をそっと撫でた。 「初めて会った日から好きだったんだ。 …でも…」 アツキは言葉をつまらせた。 続く言葉を待つ。 思いがけないアツキの告白に、舞い上がっていた私は 続く言葉も、自分のいい様に想像した。 「でも…オレ結婚して子供も居るんだ。」 「え?誰が?…悪い冗談やめてよねー」 笑いながら言う私を、何とも言えない表情で見る。 「冗談じゃないの?」 「ごめん…」 何言ってんの? さっきアタシの事、好きだって言ったじゃない! 言いたい事は沢山あるのに、言葉にならない。 さっきまで舞い上がっていた自分が馬鹿みたいだ。
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