# 07

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黙る私に、アツキはつらつらと言い訳を並べた。 まるで他人事のように、アツキの声は遠くて私の耳には届かない。 必死に話すアツキが、可笑しくて笑った。 アツキが怪訝な表情になる。 「必死だね。」 「ハルカ…」 アツキの顔が悲しげにくもる。 「今は、何を言われても信用できない。もう帰るね。」 「…送るよ。」 アツキは遠慮がちに私を見たが私は視線を合わせず、車のドアに手をかけた。 「大丈夫。早く家に帰りなよ。」 精一杯の嫌みだった。 「じゅあね」 車から降り、アツキを見た。 何か言いた気だったが、構わずドアを閉め手を振った。 私はアツキの車を離れた。 しばらくすると ゆっくりアツキの車は動いた。 もう会う事はない。 涙も出なかった。 自分の男運のなさと 見る目のなさに 情けなくて、笑えた。 笑い過ぎて涙が出る。 結局、私は 出会い系のお手軽女にしかなれなかった。
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