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私は、あや29歳。彼は、和哉28歳。もうすぐ結婚するんだ。良かった~三十路前セーフ(笑)
彼、和哉とは私の働く病院で知り合った。私は看護師で、和哉は患者さん。和哉は交通事故で足を骨折し入院していた。
和哉は、かなり悪い患者だった。骨折だから食欲は有るし、暇だ~とよく同じ病室の患者と騒いでいた。夜抜け出してパチンコに行ったり…。でも和哉の病室は明るかった(笑)
もう式場は決まったし、ドレスも決めた!今日は、結婚指輪を2人で取りに行く約束をしていた。待ち合わせは、いつものカフェ。いつもピッタリ位に来るのに今日は遅いな…。もう10分遅れてる。携帯を何度見ても、メールも着信も無い。和哉は営業マン。仕事柄時間には、きちんとしていた。何か有ったのかな?電話をしようと携帯を開くと、和哉が来た。
「遅~い!どうしたの~?」
暗い表情だ。
『ご、ごめん…』
何だ?この様子は?
「遅刻した罰に欲しかった靴買って貰おうかな~(笑)」
いつもの調子で、ふざけた私。
『ごめん…ごめん…。』
和哉の様子が変だ。
「うっそ~(笑)」
私が言うと、躊躇いがちに和哉が
『あや、俺たち…。結婚出来ない…。』
信じられない言葉。私は、いつもの調子で
「またぁ~ふざけて(笑)早く指輪取りに行こうよ」
と和哉の手を取った。すると和哉は静かに私の手を払った。
「か…、和哉?」
私は和哉の顔を覗きこんだ。
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