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その姿は素晴らしく妖艶で。
とてもじゃないが、女性経験なんぞ全くない僕が直視出来る筈もない。
他にも喜代美から目を逸らした者達は皆一様に頬を赤く染めている。
僕は自分も赤くなっているだろう頬を、自らの手のひらで冷やしつつ、儀三郎らの話に意識を向けた。
「ああ、肝試しは精神力を鍛える良き鍛錬となるらしい」
実直、という言葉が似合い過ぎるほど似合う儀三郎は、だからこそ騙されやすい。
……特に、一部の少年達に。
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