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それから私と母は兄の仏壇を外に出し、お水とご飯を供えた。
お線香を焚いて兄に手をあわせた。
…今までごめんなさい…
私は涙を拭う事なく手をあわせた。
兄の記憶を取り戻した私は、不思議なくらい会長の事が気にならなくなった。逆に、槇斗に対しての気持ちが溢れ出していた。
なんて勝手なんだろう…
槇斗はもう、呆れてしまったかもしれない。
でも、きちんと話さないといけない。そして謝ろうと思っていた。
その夜槇斗はなかなか帰って来なかった。
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