Genocide

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駅から五分くらい歩いただろうか。 蒼と花の前には、華やかな電光が「Welcome」と飾った入場門がそびえている。 「ほら、着いた!!」 「どうでもいいから、早く入ろうよー!」 花、ご機嫌最高潮だ。 「まずはアレ!!乗ろ?」 門をくぐってフリーパスのシールをもらう。これを見せると、どの乗り物にも乗れるというモノ。 蒼がシールを服に貼るよりも早く、花が言って指差すモノは… 「…いきなり?」 「うん!いきなり」 …花はペース配分というものを知らない。初めからジェットコースターは… …そりゃないだろ。体力がもたないんじゃ…いきなり乗りまくったらさ。 「早く!!行こ?」 「はいはい…乗ってやるよ」 無駄に意気込んで、結局ジェットコースターに向かうハメ。 花のペースにつられるのは嫌いじゃないし。今は、一緒に歩けることだけで幸せを感じてる。 口には出さないが、こうして決断を早まった蒼は、ジェットコースターで早々に体力を失った…
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