・:*:雲タクシー:*:・

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   途中、空飛ぶ鳥の群れにぶつかりそうになりながらも  雲タクシーはなおも走ります びゅんびゅん、びゅんびゅん 風と一緒に飛びながら、ハルくんの頭の中にふと不思議が浮かびました。 「いつもは、どんなお客さんを乗せるの?」  ハルくんが不思議に思った事をそのまま尋ねると 雲タクシーは『うぅ~ん』と小さく唸りながらも、話し出しました。 「そうですねぇ…。呼ばれればどなたでも乗せますがぁ… 特に多いのは雷様の親子ですかね?」   「かみなりさま?」 ハルくんは驚きながらも、 片手でオヘソを隠す事を忘れずに、雲タクシーに聞き返しました。 「はいっ。雷様のお子さんが、たまに寝坊をして『雷学校』に遅れるんですよ…。 それを、送るのです」 「『雷学校』なんてあるの?」 ハルくんは目をいっぱいに見開いて雲タクシーに聞き返しました。 「あら…ご存知無いですか? 立派な雷様になるためには、人間の子供達と同じで、学校で勉強をするのですがぁ~…  その雷様のお子さんはあまりに遅刻が多いので、雷母さんに叱られるのです」 ・
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