・:*:雲タクシー:*:・

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  「怒るの?僕のママと一緒だぁ」 「お母さんが子供を叱るのは、愛情がないとできないんですよ?  それより!雷母さんが怒ると…もう、大変なんですっ!!!」  雲タクシーは眉を寄せながら声を張り上げて言いました。 「雷の子供は泣いて、大粒の雨が地上に降るし… 雷母さんは怒って雷が落ちる!!  それは、もう大変な大嵐になるのです」 「そうだったんだぁ… それは、大変だね!ボクも雷はチョット苦手だなっ…」  ハルくんはそう呟くと、 オヘソを抑えていた手を少しだけずらし、 自分のオヘソがあるかどうか確認しました。  ちゃんとあるのを確かめて、ハルくんは続けます。 「じやぁ…どうして冬は雪が降るのぉ?」  雲タクシーは、あまりにもハルくんが、目をキラキラさせて そう、聞いてくるので少し得意になりながら話し始めます。 「地上が寒い冬の時、雲の世界では“花の季節”なんです! 満開に咲く花ビラをつけた 『雪の樹』はそれは、それは…もう見事なものです。」  雲タクシーは“ほぉぅ”と溜め息を洩らしながら目を細めて言いました。 ・ ・
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