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(魔法攻撃なら確実にダメージを与えられる。
ジョンの言う通り、間接的な攻撃……例えば、瓦礫を落とすみたいなのも有効。魁斗の絶牙はエネルギーを纏っていたけど、魔法というよりも近接攻撃の側面が強い。だから失敗した)
啓祐はユリゼンを自身の傍まで誘導することに成功した。
離れたところから隆二と夏樹がこちらを見ているのを感じるが、今は二人を巻き込まないようにしようと気を利かせるので精いっぱいだ。
啓祐は、落雷で崩壊する天井や欠ける壁、それから瓦礫によってユリゼンの動きを封じたことから、ある強力な魔法が通用するのではないかという考えに至った。
そして、戦闘中ではあるものの、ある一つの疑問を同時に解決しようと考えた。
それは、ここが一体どこなのか。
敵に有効かつ、この場所を特定することができる魔法は一つだけある。
「"メテオクラスター"!!」
轟音と熱と共に空気が震えているのがわかる。
上空から隕石が出現し、次々と天井や壁を突き破って降り注ぎ、爆発する。
フィールド全体が崩壊に伴って揺れると、啓祐は少々やり過ぎたかもしれないと不安になった。
が、ここでユリゼンはそんな隕石もお構いなしに啓祐へ斬りかかった。
何とか受け止めた啓祐は、一度力を込めて押し返す。
そしてすかさず魔法を放つ。
「"ソニックウェイブ"」
それによって有無を言わさずにユリゼンが吹き飛んでバランスを崩すと、ちょうどそこへ隕石が落ちた。
とても無事でいられるとは思えないほどの爆発が起こると、このまま勝利したのかもしれないと思った。
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