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理由
住み慣れた家に着いてベッドに横になると、彼女に断られた理由を考え続けた。
食事も睡眠もトイレに行く事さえ忘れて…
そのままどれぐらいの時間が経っただろう。
いつしかキースの心は彼女に対する憎しみに支配されていた。
なぜ俺のプロポーズを断った!?
他に男でもいたのか?
許せない!
絶対に許さない…
キースは突然彼女を呼び出した。
激しく雨が降る深夜だった。
「雨だし、こんな時間に何よ?話があるんなら早く言い…」
気が付いた時には彼女の腹にナイフが刺さっていた。
茫然と立ちすくむ彼女を見ながら、器用に傘を首と肩に挟んで、タバコを口にくわえて火を点けた。
キースは2~3度煙を口に含むと、タバコを捨てて夜の街へと消えていった…
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