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6畳の板張りの居間と猫の額程の小さな台所。
そして4畳半の和室に小さな浴室があるだけの狭くて古臭いアパートの一室。
一人っきりになれるこの空間だけが、今私が安らぐ事のできる唯一の空間だ。
疲れ切った身体を冷たい床に投げだし、低い天井を見上げる。
何故、私はこうも不器用にしか生きられないのだろう。
何故、いつまで経っても幸せになれないのだろう。
到底叶わぬような大きな夢を見た訳じゃない。
桁外れな華やかな人生を歩みたかった訳でもないし、誰かを嫉んで恨んだ事も無かったじゃないか。
「なんでぇ…何でこんなに辛い毎日なのさ。私が何悪い事したって言うの。酷いなぁ、酷いよぉ」
耳元に流れ落ちる涙を懸命に拭うと、大きな溜息だけが幾度も漏れた。
「はぁ」
ゴシゴシとそれを袖口で拭う程に、とめどなく涙は溢れ鳴咽に変わる。
「不公平だ、神様って凄く不公平だ」
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