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長い長い一日がようやく終った。
なだれ込むようにソファーに横たわると私は今日も携帯を開く。
某携帯小説サイト…
此処にはもう一人の私が居る。
多くの読者から羨望の眼差しを注がれ、いつしか「癒しの天使」と呼ばれ愛でられる「愛実」と言う名の私がいる。
『愛実さんの優しい言葉に癒されます』
『愛が実る…貴女の詩は貴女ご本人のようです』
『失恋しました。でも、愛実さんの詩を読んで元気もらいました』
日々惣菜屋の厨房の中で油の匂いに塗れ、同僚の嘲笑に晒されながら働く私にとって、此処は唯一の楽しみであり心の寄り処だ。
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