愛実(アイミ)と言う名の本当の私

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なのに、何故どの男も冷酷に背を向けて私から離れて行ってしまうのか。 抱かれてる、その瞬間さえ私は不安で堪らなかった。必死に胸にしがみつき、固い背中に爪をギリギリと食い込ませながら「私を捨てんでよ、頼むから捨てんでね」と声を上げ泣いた。 誰一人として私の目を見てはくれない。 愛して欲しかった。嘘でもいいから「愛してる」とただ言って欲しかった。
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