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「なんで私がHの所に来たか、わかるよね。早めに支払ってくれないかな」 サキは手を突き出し、ねだるような手つきを見せる。みんなそうだけど(アカネとか)、そのソファーに座るとみんな偉そうにふんぞりかえるんだよな。 「はいはい」 僕は綺麗に束ねられたお札をサキの手に乗せる。 「また、僕の力になってね」 「……言われなくてもわかってるわよ。それじゃあ、また困ってる時に連絡してね。私、Hの力になるから」 サキは金を受けとると、すぐに帰ってしまった。サキの気持ち悪いぐらい長い白髪が、跳ねるようになびく。 「『売人』サキか……」 「……」 「……次は誰を僕の糧にするかな」 僕は 考える。
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