145人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
イタズラではないか?
まさか、メールアドレスだけで俺と判断出来るなんて……嘘だ。記憶力が良いとか、そんなレヴェルじゃない。今、俺にメールを送ってきている相手は……。
俺を最初から知っていた奴。
直樹?
それとも淳宏か?
いや、あいつ等はただの馬鹿だ。こんな知的な文章が書けるとは思えないし、考えられない。
一体、誰なんだ?
ヴヴヴ
ポケットから伝わる振動。
色々な事が頭を駆けめぐる中、メールが受信された。俺は恐れながら携帯電話を開く。
奴だ。
「さて、無駄話が過ぎた。今日、学校が終わり次第、近くの城山公園に来てくれ。一番奥に設置されてあるベンチに、僕は居る。悪いが、そこで僕が頼みたい事を話す。メールで話すには少し危ないのでね。あ、十七時までに来なかったら、板橋くんの付き合っている女の子を殺すから。住所も知っているから、容易な事だ。信じるか信じないかは……キミが決めるんだね。では、また後ほど」
一瞬、思考が停止した。
殺す?
綾香を?
……嘘 だろ?
最初のコメントを投稿しよう!