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私の親は、幼い頃からケンカばかりだった。 下手に、間に入ると私が殴られる始末で、幼い私には止められなかった。 だから、私は父と母の怒っている顔しか見た事がなかった。 なんとか笑って欲しくて、ガキなりに頑張ったんだ。 徒競走で、1番になったり…。 学芸会で、主役をとったり…。 テストでいい点とったり…。 でも… 褒めてくれる事なんか、一度もなかった。 ましてや、学校の行事に来てくれる事もなく、私はいつも孤独を感じていた。 ケンカして、暴力奮う父親に愛想をつかせて、私が小学2年の夏に母が出て行った。 私が泣きながら止めても、母は私の顔を見ずに言葉を投げ捨てる様に言って、行ってしまった。 母「キモチワルイわ…。あんたの顔を見ると、アイツの事を思い出すのよ!触らないでちょうだい!!」 私は、涙が出てきた。 言葉も出なくて、母をしがみついて止める事もできなかった。 悔しい… 辛い… 悲しい… 一気にいろんな感情が出てきた。 父親が帰って来て、まだ泣いていた私は、父の腕を掴みながら、母親の事を伝えた。 みく「お父さん。お母さんが出ってちゃったよ?」 父「あんな奴、出て行こうが何しようが、関係ないんだよ!!」 父は、怒りながらそう言った。 でも、私は母の事を諦めれなかった。 必死に、父親の腕を揺らしながら、父親を呼ぶ。 みく「お父さん…お父さん…」 パチン… 父が、私の頬を叩いた。 そのまま、父も出ていって帰って来なかった。 1人とり残された私は、ずっと泣いていた…。 気が付くと、もう朝だった。 今日は、日曜日で学校も休み。 私は、家の中を探した。 私の部屋…。 父の部屋…。 母の部屋…。 台所…。 やっぱり、父はどこにもいなくて、最後に玄関を見たけれど、靴もなかった。 誰もいない家…。 こんな事…今まで一度もなかった。 ケンカしても、家出したりとかは父も母もしなかった。 でも、今はこの家に私は1人…。 私は、父が帰って来てくれる事を願ぅしかなかった。 でも…。 そんな願いも虚しく、その日も帰って来なかった。 私は、捨てられたんだ…。 次の日から、1人で頑張らなきゃ…。 強くならなきゃ…。 そしたら、いつか親が迎えに来てくれると思っていた。 だから、次の日は学校に行った。 できない料理を、母の見よう見真似で作って、学校に行った。 すると、私は先生に呼び出しをされた。 先生「みくちゃん!!ちょっといいかなぁ?」
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