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初めまして。
【時野 芳 (トキノカオル)】です。
今日から高等部2年に進級する、ごく普通の男子高校生で、成績は中の中…かな?
因みに、クセのある明るめの茶髪や顔の造作など、俺を形作っている殆どの物が、母さん譲りという男親要素に欠けているのが少々コンプレックスだったりする。
「お!間に合ったかー」
椅子に座って既に朝食を食べ始めていた駿が、からかうような声をあげた。
「うるさいなぁ!俺だって目覚ましさえ有れば起きられるんだ!」
威張る事かとケラケラ笑うコイツは【藍澤 駿介 (アイザワシュンスケ)】。
無造作に跳ねさせたベリーショートな黒髪に、俺とは正反対の日焼けした肌。
ハードなサッカー部に在籍しながらも、成績はそこそこ良いという、ちょっとムカつくスポーツ少年で、俺の幼なじみだ。
「芳。駿介にかまってると朝ご飯食べ損なうよ?」
俺と駿のやり取りを半ば呆れたような声で制したのは、今日まで同室だった俺の双子の兄【時野 邑 (トキノユウ)】。
俺達、二卵性双生児なんだけど、顔の造作や体つきは一卵性なんじゃないか?ってぐらいそっくりで、決定的に違うのは瞳の色くらいだ。
俺がばあちゃん譲りの緑色で、邑兄は母さん譲りの蜂蜜色。
あ、言い忘れてたけど俺達の母さんは日本人とイギリス人とのハーフなんだ。
だからと言って俺に英語力を期待しないでくれよ!!!
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