5cmまでの紳士

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5cmまで大人しかった魂が 3cmで騒ぎ出して  1cmに暴発した   抱擁だけでは済まない純情を解き放って  そしてまた抱擁の前へと  僕らは集合する   恐る恐るの力加減に気を使って  トキメキよりも真実を探る心臓の鼓動   僕にとっては  愛は畏れなのさ  この期に及んでもね   個の尊厳  思う存分の引力  拒絶と忍耐を検出するその刹那まで  ひとつの肉体に融合できるかもしれないと  僕の腕は君の背中の侵略を試みていた  魂の整合性  受容体としてのこころのくぼみ   曖昧な共存を許さない僕の馬鹿正直が  デリバリーな小鳥を  ドアの外に解放して  そしてひとり言の愛をささやき出す   灰色の黄昏と  下半身の直訴状が  僕をいつも不安定にしてくれやがる  有り難過ぎて  痺れちまうんだ   泣きたいくらいにね
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