6人が本棚に入れています
本棚に追加
ホワンホワンホワン……(妄想が収縮するBGM)。
「はぁ…………」
結局彼女には話し掛けられず、無事に学校には着いたものの、思わず溜息が漏れた。
どうしてあの時彼女と一緒に行かなかったのか。あんなに可愛いかったのに……
頭では話せと分かっていたのに自分の口から出た言葉は、逃げの一言もなし。あまりにも自分の不甲斐なさにがっくりと肩を落とした。何も変わってない。
「君はこの教室だから。ほら、そんなに緊張しないで、笑顔笑顔」
しかし、話は変わり、笑顔が眩しい柳瀬 癒乃(ヤナセ ユノ)先生から自分がこれから学ぶ教室を教えてもらい、現在進行刑で心臓が飛び出しそうな程緊張している。
最初が肝心。最初が肝心。
「ほらー静かにー」
先生がドアを開き、当たり前だが躊躇う事なく教室に足を踏み入れた。
「今日は転校生が来てるからー」
俺は覚悟を決め、先生に続くように教室へ足を踏み入れた。
最初のコメントを投稿しよう!