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「いえ、別に。社員リストと配置・見取り図、現在の各新規契約の報告書、現在の各新規商談の進行状況、各取引先との現状などです。」
皆に取り揃えてもらった資料を取り出した。
「これが生産、輸入、販売といった営業への直接的な目標計画の資料です。」
昨日は昨日、今日は今日。
淡々と自分がする仕事をする。例え昨日どんな事があれ、それはプライベートな事だ。
私情を仕事には持ち込みたくはない。
「助かるなぁ。」
そういうと再び段ボールに手を突っ込み、引き出しへしまっていく神田部長。
「在庫や売上データなどはメールにてお送りしてありますので・・・。
それから、これは日々の業務予定と各自の営業予定表、こちらはマニュアルになります。
他に御用はございますでしょうか？」
彼は私の顔を見上げるとニッコリ笑った。
「そんな堅い話し方はやめないか？」
「仕事中ですから、プライベートではありません。」
「まぁまぁ・・・」
「私がここで働いてると知ってて・・・あの晩、近づいたんですか？」
「それはご想像にお任せするよ。君と近づけて俺としては嬉しいよ。できる事なら君を彼女にしたいと考えている。どう？」
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