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翌日。
土曜日の夜という事もあり行きつけのバーは賑わっていた。
先に来ていた、春菜が私に手招きをする。
「ごめんね~。」
「全然!それより何飲む?」
「じゃぁとりあえずワイン。」
その後、女性特有の談笑が始まる。
どこの部所のハゲ親父がムカつくとか、取引先のエロ親父がケツを触っただのという愚痴なども交えていた時だった。
「隣の席良いかな?」
声をかけてきたのは、なかなかイケメン!
「どうぞ!」
春菜が元気よく答えた。
私の隣に亮という人が座った。向かいの春菜の隣にはどこかで見た事あるような人が座った。
私と亮さんは息が合ったのと、お酒の勢いもあって先に二人で抜けてホテルへと足を向けた。
彼には特別な感情も思いもないが、女慣れはしているというのが第一印象。
一夜限りと割り切った考えの私には、欲求のはけ口であり、二度と会うことなんて無い。
それぐらいにしか思っていなかったし、彼もそう思っているだろうとぐらいにしか考えていなかった。
街でばったり出くわしても他人のふりをするはず。
でも、この奇妙な巡り会わせが私を大きく揺さぶる事になる。
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