第一章

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 極普通の家庭に生まれ、留守がちな両親の代わりに、やや躾に厳しい祖父母に育てられ、気がつくと高校に入ってから2年が過ぎ、この春晴れて受験生の仲間入りを果たした。  私、蓮見 真琴は高校生ながら、お小遣い月五千円なんです。有り得ないですよね?でも、祖父母には申し訳無くて言えなくて、仕方無く、喫茶店でバイトをしてます。  そこは、うちから歩いて15分の、通りから少し入ったところにあって、いつも常連客しか来ないようなところだから、学校にもバレずになんとかやっています。  両親は、何の仕事かよく分からないんだけど、ほとんど海外に行ってて、気付いたら、祖父母達と暮らしていました。  祖母は、お茶とお華が趣味で、小さい頃から、私もさせられてたから、結構な腕前なんです  友達に言ったら柄じゃないって言われるから、内緒なんですけどね…  私、女の子なのに身長が若干高めで178あって、顔も可愛いとはお世辞にも言えない、残念な容姿な訳。  実際、女の子の友達より男の子の友達の方が多いしね。
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