第一章

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 今日も、いつものように学校に行って、一旦帰って着替えて、バイトに行った。  いつも、バイトにはジーンズに一応白いシャツで行くと、黒いエプロンをしたら、OK。何となくそれらしく見えるでしょ。 「おはようございます。」 店の裏口から入って、カウンターまで着いて、挨拶した。 夕方でも、そう言えってマスターが言うから…。 「おはよう、真琴、今日遅かったな?遅刻は駄目だぞ、向こうのテーブル片づけて来て。」  来て早々に叱ってくるマスター、確か名前は洋司さん、40前後かな?興味無いけど。昨日、今日は委員会で遅くなるって言ったのに、覚えてないな… 「マスター、今日は委員会で遅くなるって、昨日、言っておいたじゃないですか?」   「わりぃ、遅くなること今思い出したわ」  タバコを吸いながら、言った。絶対悪いって思ってないよこのひと。 「まぁ、いいですけど」 少し、ふてくされて言った。  テーブルは片づけたけど、お客さんはカウンターに一人いるだけだし…。カウンターには近付かないようにしよう。苦手な人物がいた。 「テーブル片づけ終わったんで、裏で洗い物済ませますね」  返事を聞く前にダッシュで、カウンター脇を通るつもりだった…。 「真琴ちゃん、何で逃げるのかな?」  今、捕まっている。カウンターにいたお客さんに…。 カウンターの足の長い高い椅子に座って、それでも余った足を組んでいた。 「はぁ、芹沢さん、襟首掴まないで下さいよ。これでも忙しいっすけど?それに、こんなところで仕事サボっていいですか?バレたら会社クビですよ?」   私は手にはトレーとその上には、お客さんが使った今片づけて来たコーヒーカップが乗っているので、暴れる訳にはいかない。  マスター何気にカップとかにお金掛けてるから、バイト代が飛んじゃうしね…  後ろ向きなので、どんな表情か分からないが、余裕な様子で言った。 「大丈夫、用が済んだらすぐ戻るしね」
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