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「高木3曹、おかしいと思いませんか?我々の任務は被災者の救出及び保護ですよね?なのになんで銃なんか…」
手にする64式小銃を眺め、不安そうに隣の自衛官に話すのはこのトラックに乗る数少ない女性の一人、久保 望2士だ。
短く揃えられた栗色の髪をヘルメットが覆い、目はくりくりと大きく、童顔で調った顔立ち。
そんな彼女は今だ教育期間の真っ最中。
つまり見習い自衛官な訳だが、何しろ国中地震の被害を被っているのだ。そこら中に派遣されている故、自衛隊も人員不足。そのため緊急召集された教育隊のうちの一人だ。
こういった隊員は彼女の他にも数人乗り合わせている。
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