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前にコンビニを掘り起こしていた人達を手伝って分けて貰ったり、自衛隊の方々に貰ったわずかばかりの食料も、水もとうに尽きていた。
前々から持っていたバッグの中には携帯電話、財布、煙草、ライター、デジタルオーディオプレイヤー…腹を満たせる物は無い。
半壊したコンクリート造りの建物に持たれて地面に腰を下ろし、空腹を紛らわせれば、と、煙草をくわえる。
未成年が煙草など、見つかろうものなら謹慎処分、いや、最悪退学にもなりかねない。
しかしもう学校は存在しない。
ここぞとばかりにくわえた物に火を点け、煙を肺に浸し、ふうっと一気に吐き出す。
いつもなら美味く感じる煙も、渇いた喉を引っかきかえって気持ちが悪くなった。
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