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その日家に帰ると母の車が家に止まっていた
慌てて家に入ると母が落ち着かない様子で家の中をウロウロしていた
自分は当たり前のように問いただす
どこに行っていたのか?
なにをしていたのか?
何で連絡をしなかったのか?
なんでいなくなったのか?…
しかし母は一言
妹の父親が帰ってきたらすべて話すと言った
自分は言いたいこともたくさんあったがその時まで待とうと思いその時はそれ以上なにもいわなかった
あっ!
妹のことを忘れてた。。
迎えに行こうとすると母が迎えに行くと言い出した
妹も母が来れば喜ぶだろうと思い母に頼んだ
母は妹を迎えに行き夕食の買い物もしてくると言って家を出た
久しぶりの一人の時間
ここ数か月一人の時間がまったくなかった
ずっと妹と一緒…
この時昔の兄の気持ちがなんとなくわかった
ちょっと苦笑い
お風呂も一人でゆっくり入った
これからまた前の生活に戻ると思うと安堵の溜め息がこぼれた
お風呂をあがり二人の帰りを待つ
一時間
二時間…
三時間……
不安と悲しみで涙があふれ出てきた
妹の父親が帰ってきた
経緯を話す
すごい剣幕で怒っている
それを見て自分は泣き崩れた
それは怒られているからじゃない
妹の父親が怒っているのを見て自分が母親に置いていかれたことに気付いたからだ
その次の日自分は学校を休み、母が帰ってくるのを待った
自分でもわかってはいたがやっぱり母は帰ってこなかった…
この日からいままで以上のツライ日々が始まった……
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