迫り来る米国の脅威

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工具キット・・・俺は何の工場員かって?簡単な車の修理?違う違う、派遣工場員さ。 「派遣工場員で良かったのか?」 まぁいい、とにかくカバンには最低限二週間は持ちこたえられる食料は入れた。 「どうせこのご時世じゃ、車もただ乗り可能だろ?」 幸い昔と違い、車も鍵無しでエンジンが掛かる時代だ、ただしドアを開けるのに鍵が必要なんだがそんなものは鈍器の類で壊せばいいこと。 「さぁ~て、日産は何処かな?」 俺はあたりの車屋を探したが、車屋はあったものの肝心の車が一台も無かった。 「なぁ~にぃ!!まさか俺と同じ考えの連中が全部貰ってたのか!?」 畜生!!もっと早く行動しておくべきだった。 「ガルルゥ!!」 何だ!? 「ウォ!!」 俺の真後ろには、恐らく奴等と同族の匂いがする犬が、犬歯を剥き出しに吼えていた!! 「ヤベッ、犬は早いからキツイって。」 俺は逃げるべく国道沿いへ走ったが、犬も追ってきた!! 「ヒェーー!!死んでたまるかよ!!」 俺は全速力で走っている最中に、後ろに背負い込んだ工具キットから丸く太い電池を二つ取り出した。 「バゥ!!バゥ!!」 犬は吼えならが飛び掛ってきた!! 「はい、御免よ~」 俺は犬の飛び掛りを回避し、犬の腹を殴り、怯むかどうかテストしてみた。 「うわぁ・・・感触悪ぃ・・・」 ブニョブニョした柔らかい肉、そして殴った衝撃で皮膚がえぐられ俺の拳に少々着いていた。 「キャゥ、キャゥキャゥ」 変な奇声を上げならが犬は再び立ち上がった。 そこで俺は電池を地面に置き、犬が再び俺のほうへ突進するのを待った。 「よし、ちょっと勿体ないけどくらいな!!」 俺はペットボトルのキャップをあけ、電池に水を掛け銅線で電池に電気を流した。 「バゥ!!バゥバゥ!!」 だが電池と言うのは微量の電気しか流れない、たとえ水で増大させても何もおこりやしない。 「でも此処からが俺の本領発揮だぜ?」 俺は残り少ないバーナーの調節ネジを回し、微量の火をつけたまま電池の置いてある所に投げ込んだ!! ドカーンと言う小規模な爆発が起こった。 「ウヒョー、何だこの肉片?あの犬かな。」 ひとまず一匹倒す事には成功したが・・・・この作戦も何度も出来るわけではない、早いとこ次の安全地帯を探さねば・・・・・
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