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ルナ
『えっ?
目を、ですか?
えっ?
えっ?』
何を想像したのか紅潮した頬の温度が増し、さらに色を赤くする。
ルナ
『わっ、分かりました。
こうで宜しいでしょうか?』
ゆっくりと素直に瞼を閉じる。
ルナがしっかりと目を閉じたのを確認するとレイジは自分の手を握っているルナの手を一旦はがし自分から握る。
そして顔をルナの顔へとゆっくり近付けていく。
一方ルナは自分の顔に近付いて来る気配を感じて――
ルナ
(いいいいきなり目を閉じろだだなんて、ひ、人前だというのに。
でもでもまさかひょっとしたら人前でするのって普通だったりするのかしら?)
箱入りの純粋培養で育てられたためそういった知識の皆無なルナはこれから起こるであろう事を想像して完璧にパニクっていた。
が、ルナの予想と違い気配は唇ではなく耳元へ。
今の二人は傍目からは頬と頬をくっつけたような体勢。
想像していた事とは違ったが今まで男性に触れるという経験が無かったルナにはこれはこれで緊張し、うるさいくらいに高鳴る心臓を抑えようと必死になる。
ルナ
(こここここれはいいったいな、何?
ワタクシの耳元に口をよ、寄せるといいう事は!?
ままままずは、あ、あ、あ、愛の囁きからという事ですの!?)
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