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赤く染めた頬に手を当て、目を輝かせながら叫ぶセルシア。彼女の周りをハートが飛び交っている……気がする。
ジャンヌ「フッ、フレイヤちゃん?もちろん知ってるわよ」
ジャンヌは『お姉様って事はフレイヤちゃんの妹?……じゃ無いわよね?』など考えながら答えた。
セルシアはジャンヌの言葉を聞き『お姉様ぁ~!!ついにセルシアはお姉様にぃ~』と騒いでいる。
ジャンヌ「……えっと、セルシアちゃんはフレイヤちゃんの妹さんなの?お兄さんがいるとは聞いてたけど」
ジャンヌの言葉にセルシアはピタリと動きを止め(ただし表情はそのまま)ジャンヌに近付いて言った。
セルシア「お姉様は私のお姉様ですけど、本当の妹でわありませんわ。私がお姉様を御慕いしてそう呼ばせて頂いているだけです」
そう言いながらセルシアはぼーっと空を眺めていた。
ジャンヌ「じゃあ、セルシアちゃんは妹でも別に《ギルド直属のハンター》でも無いのね?」
セルシア「はい。私はギルド直属の……って、えぇ~っ!?」
ジャンヌの言葉に答えていたセルシアだが、ある言葉を聞いて固まってしまった。
セルシア「あっあの、その~……何故何て単語が出て来るんでしょうか?」
固まりながらもジャンヌに聞くセルシア……
ジャンヌ「だって、フレイヤちゃんは《ギルド直属のハンター》でしょ?だったらセルシアちゃんも直属のハンターなのかなぁ~って」
とジャンヌは笑顔で答えた。セルシアは何か諦めたように話し出した。
セルシア「まぁ良いです、確かにお姉様は《ギルド直属のハンター》ですけど、私は違います。どちらかと言えば私は助けられた側です」
昔を思い出しながら再び頬を赤く染めるセルシア。
ジャンヌ「ふ~ん。じゃあセルシアちゃんはフレイヤちゃんに合いに来たのね?」
ジャンヌの言葉に『はい!!』と素早く答えるセルシア。ジャンヌは気まずそうな顔をしていたがセルシアはそれに気付かなかった。
セルシア「そうです!!ジャンヌ様!!取りあえずお姉様は何処でしょうか!?」
と聞いた。ジャンヌは『あぁ~……』とそっぽを向きながら申し訳なさそうに答えた。
ジャンヌ「えっと……セルシアちゃん落ち着いて聞いてね。……フレイヤちゃんはもうこの村には居ないのよ?」
セルシア「……えっ」
しばらくの間、時が止まった。気がした。
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