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『ボウズ、こんなところで何やってるんだ』
都内の一人の警官が自転車に乗りながら聞く。
「星の位置を覚えてるんだ」
公園の地べたに座っている少年は答えた。
『なーにを馬鹿な事を言うんだ。ほら、こんなに数え切れないくらいあるのに、、、オリオン座と北斗七星がいいとこだろうよ』
その日は珍しいのか普段気にもとめないだけなのかわからないが
とても綺麗な星空が広がっていた。
『しかし、久しぶりだなぁ。こうして上を向くのも。』
さっきまでの少し厳しい顔が和らいだ。
『しっかしボウズ、そんな年なのにロマンチストだな。
今時いないだろ。
ましてやこんな都会のど真ん中にゃ、よくわからんが、建物の上のでっけぇテレビがせいぜいってとこだな。』
警官は少年に興味をもちはじめた。
少年が警官の目をみる。
『そんなロマンチストならでっけぇ夢とか
「おじさんの夢は何?」
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