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秀満の言葉に光秀はシッ、と人差し指を唇にあてると、
「他言無用だ」
と、くぐもった声で秀満を制した。
確かに未来を知っていることは隠し通さねばならないことである。
しかし、呂蒙となった光秀は明らかに人が変わった。
秀満は自分が為すこと全てが光秀の癇に障っているような感触に、内なる不満を更に募らせていった。
しばらく待つと、孫権が周瑜と張昭を引き連れ登壇した。
「曹操と袁紹による華北の決戦が終わった」
孫権に代わり、周瑜が説明をしだすと、会場は大きなざわめきに包まれた。
「官渡の戦は曹操の勝利だ。勝因は兵站基地への奇襲で、この奇襲部隊を率いた武将はノブナガと呼ばれている男」
「なっ……!」
周瑜から信長という単語が漏れると、光秀の顔は青ざめ、引きつった。
「呂蒙?ノブナガという男を存じているのか?」
この不可解な光秀の驚きと態度を追求した。
「いえ、袁紹の敗北に驚いた次第」
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