一章

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「はっ!」 「はっ!」 秀満は指示を受け、光忠を先陣に妙覚寺方面へ兵を動かした。 「殿、御武運を。利三殿、殿を頼む。」 「お任せを。」 本来秀満は謀叛(ムホン)には反対であった。だが義父光秀の心中を察し、運命を共にすることを決めたのだ。秀満は光秀に一礼し去った。 「殿、我らも。」 利三に促され、光秀も本能寺へと兵を動かした。利三も一礼し先陣へと向かった。 (良いのだ、これで良いのだ……) 光秀は自分に言い聞かせるように呟いた。
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