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「殿ー!敵襲でございます!」
秀満隊の斥候が声を張り上げる。
「敵襲!?バカな……信忠様か?」
「はっ!」
隠密裏なことのはずであった。
(まさか?読まれていたのか?)
秀満は動揺した。
「状況は!?」
「信忠軍約五百、突撃して参りました!」
(殿は平気か?いや、今は信忠様を……)
秀満は謀叛が読まれていた可能性を拭い去り前線へ赴いた。
信忠軍はすでに先陣に突撃している。
「裏切り者共めぃ!退けぃ!」
信忠の一喝に明智兵が怯む。
信忠は槍で明智兵を払いつつ進んでいた。
「織田信忠殿とお見受け致す!我は明智光忠!いざっ!」
「光忠ぁ!」
名乗りを上げた光忠に信忠が迫る。
キーン!
甲高い金属音が響く。
光忠が信忠の槍を受け止めたかに見えた。が騎馬の勢いまでは止まらず、光忠は肩を突かれた。
「くっ……!」
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