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「光忠ぁ!死ねぃ!」
信忠が再び光忠に迫る。
ピュッ!
寸前であった。
秀満の放った矢が信忠の馬に突き刺さった。
馬は立ち上がり信忠を振り落とした。
「光忠殿、下がられぃ!」
秀満が叫ぶと明智兵が光忠の前に立ちはだかった。
信忠はすぐさま立ち上がり、秀満を睨みつけた。
「秀満っ!なぜ裏切るかっ!」
秀満は何も言わず信忠の前の明智兵に指示した。
明智兵が光忠の壁となる。
「うおぉぉぉ!」
一閃。
若獅子が吼える。
明智兵が血飛沫をあげバタバタと倒れていく。
ふいに貞勝が馬を引き近づいてきた。
「信忠様、形勢不利にて最早ここを抜くのは無理でござる。ここは一旦退き二条の兵を回収し、本能寺へ向かいましょう。」
「くそっ……!致し方ない、退くぞ!」
信忠は馬に跨った。
ピュッ!
「信忠様!クッ……」
秀満から再び矢が放たれた。
貞勝がとっさに自身の馬を信忠の馬にぶつけかわした。
矢は貞勝の腿に刺さっている。
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