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「ここには儂と半兵衛、蘭、弥助、信澄が残る。他の者は信忠を大将とし夏口・江夏方面へ軍を進めよ」
信長は軍を分ける命令を下した。
曹操に協力するという名目で信長らと数千の兵が残れば良いと考え、信忠を本隊とし荊州への足掛かりを作るという策である。
指示が下り、信忠が軍を編成し出立していく。
大将信忠、副将に秀満、軍師として道三、そして将軍に森可成、甘寧、氏家卜全、武田信勝他阿閉や御牧といった武将が付き従う三万ほどの軍勢である。
信長は信忠軍を見送ると、部隊を蘭丸と信澄に預けて、半兵衛・弥助を伴い、新野の戦いの観戦に向かった。
ちょうど民が新野城から後退しており、関羽と張飛が護衛をしている。
同時に趙雲が一隊を率いて兵とともに城外に伏せた。
劉備と孔明は城から出てくる様子はなく、数十人の弓兵が腰に油袋を携えて配置につく。
それからしばらくし、北から砂塵が見えだした。
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