第二部 七章

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関羽はそうだ、と短く答える。 背は高くひょろっとしており、日に焼けたこともないのかと思えるほどに透き通った白い肌。 半兵衛とどことなく通じる所があり、軍師とはえてしてこうなのか、と道三は心中で呟いた。 その諸葛亮が道三の目の前で立ち止まり、振り向く。 涼しげな目元も中性的な顔立ちも、やはり半兵衛と被る。 「どちら様でしたかな?」 諸葛亮は静かさの中にも威厳のある話し方で道三に問いただした。 「お初にお目にかかる。それがしは利政と申す」 道三はうやうやしく頭を下げた。 すぐに、 「利政は兄者が徐州刺史の時の軍師で、今は織田信長に仕えておる者です」 と、紹介した。 その場にいてはいけないはずの、敵対勢力の将がいることに諸葛亮は驚くどころか眉一つ動かさない。 「あなたが利政殿。劉備様からお名前は伺っております」 諸葛亮も慇懃に礼を返す。
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