第二部 七章

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「良かろう。だが信長よ、おぬしは儂と行動を共にしてもらうぞ」 曹操が食い下がる。 信長としては江陵に向かいたかったのだが、やむを得まいと後事を半兵衛に託し、曹操の本陣へと駒を揃えて向かった。 曹軍による橋の修復は、兵が多いだけに想像以上の早さで進んでいった。 張遼や夏侯惇は我先にと兵を進め、なんとしても劉備を捕らえるという意気込みで急追する。 江夏から劉備救援軍が動いたことが知らされてから軍の速度は一気に上がった。 曹純率いる虎豹騎は、劉備らを先回りし、すでに江陵を陥落させていた。 主君劉ソウが曹操に降伏したため大した抵抗もなく、反曹操派は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。 曹純は降伏した将兵をそのまま守備隊として起用したがそれでも兵力は千程度である。 その戦力に若干不安を感じている時に、蘭丸の部隊が江陵に到達した。 「これは蘭丸殿、なぜこちらに?」 「信長様が江陵の兵力が薄かろうと。とりあえず私が先行して参りました」
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