1人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
自慢じゃねーけど、俺は結構女子から人気がある。つーか、モテる。
今日みたいな呼び出しなんて、もう何回あったか覚えてねーくらいだし、
多いときは月に五回とか呼び出されたこともあった。
そんなことが中学の頃から続いてたから、彼女がいたことだってもちろんある。
「彼女つくったって、お前長続きしねえじゃん。長く続いたとしても一ヶ月そこそこで
別れるしさ。」
翔は、俺の方を見ながら不思議そうな顔をする。
「お前だって、彼女途切れたことがない割には、長く続いたヤツはいねえだろ?」
俺はため息を吐きたくなるのを抑えながら、翔に言う。
「俺は、来る者拒まず去る者追わず主義なのー。でも、二股とかは流石にいろいろと面倒だから、彼女がいても新しく告って来たヤツがいたら、彼女をフって新しいヤツと付き合うんだよ。」
翔はさらりと言う。
翔も、女子からは相当の人気がある。
幼稚園から今までずっと一緒だったけど、俺が知ってる限りでは、かなりの数の女子と今まで付き合って来ている。
最初の彼女が出来たのは、たぶん俺と同じで中学の時だったと思う。
それから、付き合っては別れ、付き合っては別れを繰り返してはいるものの、
翔に彼女がいなかった時期はほとんど無いに等しい。
「そんなことしてるから、お前の周りは女子同士の争いが絶えないんだよ。」
「俺自身は女子に優しくしてるから、問題ねーだろ。」
またもやさらりと言ってのけた翔に、俺は本日三度目のため息を、盛大に吐いた。
こいつには、女関係に関しては何を言っても無駄だということを、俺は再度確認した。
最初のコメントを投稿しよう!