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家に帰るとお兄ちゃんがいた。
「陽那、どした?補習は?」
『お兄ちゃんこそ...今日大学は?』
「俺は今日から夏休みだけど...お前顔真っ青だぞ」
『んーん、何でもないよっ!』
「何でもないわけないだろ。顔見たら分かるし。マジでどしたんだよ?俺にも言えない事?」
『お兄ちゃん...』
お兄ちゃんの落ち着いた声が
優しいトーンが
あたしを安心させた。
我慢してた涙は止まらなくなって、この事実を話すまで1時間以上かかった。
「...陽那、ちゃんと父さんと母さんに話そう。そんで病院行こう?」
『...........。』
「恐いのは分かるよ。でもこのままだと確実に悪化する。」
『お兄ちゃん...』
「大丈夫。俺がついてるから。」
小さい頃からそう。
お兄ちゃんの声聞くとすごく安心する。
あんなに不安でたまらなかったのに、今不思議と落ち着いてる。
怖い
怖いけど
このままじゃいけないのは、あたしも1番よく分かってる。
...現実を受け止めないと。
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