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「...で、Xがこうなるから~Yがこうなって...」
ダメだ。
補習眠すぎる...。
先生の声が子守歌に聞こえるよ~.....
...zzZ
「じゃぁこの問題を~、麻倉!麻倉陽那!!」
『はいぃ!?』
あたしはいきなり呼ばれて跳び起きた。
「昼寝してるとこ悪いが、この問題解いてみてくれるか?」
『ごめんなさい...寝てしまって聞いてませんでした』
「お前入学式でも寝てたぐらいだもんなぁ」
一瞬にして教室が笑い声で溢れた。
『あはは』
...またやってしまった。
なんであたしって真面目に勉強出来ないの~!?
勉強しなきゃっていう意気込みだけは誰にも負けてないのに...笑
―――ズキン!!
痛!!
突然下腹部にものすごい痛みが襲ってきた。
みるみるうちに顔は真っ青になり
冷や汗が全身を流れるのが分かる。
何この痛み...?
居ても立ってもいられなくなったあたしは震える手を挙げた。
『せ...先生。トイ...トイレ行ってきてもいいですか?』
「なんだぁ~?お昼寝の次はトイレかぁー。いいぞ、行ってこい。」
再びみんなが笑い出した。
あたしはこの痛みを悟られぬように愛想笑いをしながら教室を出た。
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